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離乳食に欠かせないおかゆについて【JAコラム】

2019年05月22日コラム

管理栄養士・フードスタイリスト●大槻万須美

 

離乳食の開始は生後5、6カ月頃、米1に対して10の水で炊いた10倍つぶしがゆから始めます。以前はリンゴなどの果汁から始めることもありましたが、現在厚生労働省で推奨されているのは、程よい甘味があり、自然なとろみを持つおかゆです。おかゆは消化吸収も良く、アレルギーの心配も少ないため、胃腸の働きが未発達な赤ちゃんの食事に非常に適しています。

母乳やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんが初めて口にする食物は、10倍がゆをすりつぶしてトロトロのポタージュ状にした物を1さじだけ。初めはスプーンを嫌がったり、うまく飲み込めず出してしまうこともありますが、赤ちゃんの様子を見ながら、2~3日に1さじずつ食べる量を増やしていきます。慣れてくれば、すりつぶした野菜や豆腐・白身魚など、少しずつ食べられる物を試していきますが、まだまだ母乳やミルクも多く飲む時期です。

7、8カ月頃になると、1日2回食になり、米1に対して5の水で炊いた全がゆを食べるようになります。滑らかにすりつぶした状態から、舌でつぶせるくらいの硬さへと変化します。アレルギーの心配がなければ、卵やヨーグルトなど、食べられる食材もどんどん増えていきます。9から11カ月頃にもなると、1日3回食に進めていきます。おかゆから軟飯へと移行し、歯茎でつぶせる程度の硬さが食べられるようになっていきます。このように、おかゆを中心として離乳食を進めていき、1歳半から2歳頃には、薄味を心掛けつつ大人と同じような物が食べられるようになっていくのです。

食べムラや好き嫌いの出てくる時期でも、おかゆだけはたくさん食べるという話もよく聞くほど、おかゆが好きな赤ちゃんは多いようです。まさに、赤ちゃんの成長におかゆは欠かせないといえますね。

 

 

大槻 万須美(おおつき ますみ) 楽しく食べて健康に。食の大切さを正しく伝えるため、ママと乳幼児のための料理教室やアスリートの食事指導、特定保健指導など幅広く活動。

 

広報通信4月号より

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