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電子レンジ調理【JAコラム】

2019年11月30日コラム

食育インストラクター●岡村麻純

 

毎日のご飯作りの助けとなってくれるのが、電子レンジです。お鍋を出して、お湯を沸かしてゆでて、と作業するよりずっと簡単に調理できます。私も子どもたちの温野菜や、あえ物などのプラス1品は電子レンジ調理でさっと済ませています。

電子レンジは米国で商品化され、1970年ごろから日本でも販売されるようになりました。電子レンジとは庫内からマイクロ波を出し、食品に吸収されたマイクロ波の振動に連動して食品中の水分子が誘電分極し、これにより食品の中で発熱するという仕組みです。難しい話になってきますが、要は食品に含まれる水分を使って自ら発熱しているのです。そのため、加熱する物の水分が重要な役割を果たしてきます。

野菜を軟らかくするのにも便利なレンジ。例えば、ジャガイモを電子レンジで加熱するとき、簡単に軟らかくできますが、加熱し過ぎると硬くなることがあります。これはゆでるのと違って電子レンジ調理の方が、急激に温度が上昇するため、水分の蒸発が盛んになってしまうからです。特に少量の調理の場合は加熱のし過ぎに注意が必要です。また、体積の大きい物は内部にマイクロ波が到達しにくく、表面だけが高温になり、加熱むらができやすいので、私は、ジャガイモは切ってから耐熱容器に入れ、少し水も加えて電子レンジ調理しています。

食塩を含む物を加熱すると周辺部分に電磁波が集中しやすくなり、加熱むらが生じやすくなります。ソースなどを作るときは、味を調える塩・こしょうはレンジ加熱の後に、また、炒めタマネギをレンジで作りたいときは、耐熱容器にタマネギに油と、塩ではなく少しお砂糖を入れて加熱しています。

料理の一手間をちょっと電子レンジに頼るだけで、簡単に短時間で済ますことができます。レンジの特徴を知っておけば使うタイミングを自分なりにアレンジできますね。

 

岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。

公式ブログ:https://ameblo.jp/masumiokamura/

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