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夏バテの原因と予防法【JAコラム】

2020年06月22日コラム

管理栄養士・フードスタイリスト●大槻万須美

湿度の高い日本の夏の暑さに体が付いていけず不調を来してしまう状態を夏バテと呼びますが、夏の到来を前に、夏バテの予防法をマスターし、元気に過ごしたいですね。

夏バテの原因の一つとして、食生活の乱れが挙げられます。暑いからと冷たい食品ばかりを好んで食べていると、胃腸が疲れて消化吸収が悪くなるとともに、体温調節機能に負担がかかり自律神経の乱れを引き起こしてしまうといわれています。

汗をかいているのにもかかわらず水分と塩分の摂取が少ないと体の不調を引き起こします。夏場には喉の渇きを覚える前に水分を摂取し、塩分も適度に補給しましょう。

糖質の取り過ぎも夏バテの一因といわれています。甘い飲み物や食べ物、喉越しが良いからとそうめんなど炭水化物中心の食事ばかりを食べていると栄養バランスの悪化につながってしまいます。特に炭水化物とセットで摂取したい栄養素にビタミンB1があります。ビタミンB1は炭水化物が消化されてできる糖質がエネルギーに変わるときに必要な栄養素で、豚肉や豆類、レバーなどに多く含まれています。ビタミンB1は米のぬか部分にも豊富に含まれているため、主食には玄米や胚芽米がお薦めです。ただし、夏場は胃腸の働きが落ちることがあるため、慣れていない場合は無理をしないようにしましょう。

夏バテ予防には、栄養バランスを意識した食事の他、適度な運動と睡眠も必要です。夏が始まる前に体力を付け、暑い夏を健康的に乗り切りましょう!

◆参考データ
食品別ビタミンB1含有量(可食部100g当たり)『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より。
精白米0・02mg、玄米0・16mg、胚芽精米0・08mg、ゆでそうめん0・02mg、ゆでそば0・05mg、ゆでスパゲティ0・06mg、食パン0・07mg

大槻 万須美(おおつき ますみ)  楽しく食べて健康に。食の大切さを正しく伝えるため、ママと乳幼児のための料理教室やアスリートの食事指導、特定保健指導など幅広く活動。

JA広報通信5月号より

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