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ご飯と満腹感 【JAコラム】

2020年10月28日コラム

管理栄養士・フードスタイリスト●大槻万須美

健康的な食事のキーワードの一つ「満腹感」。早食いで食事時間が短く満腹感を上手に感じられずに食べ過ぎたり、逆におなかがすいてストレスにつながったりすることも。腹八分目に抑えることも大切ですが、いかに適正なカロリーと栄養素を摂取して満足感が得られるかが重要であるといえます。お薦めなのがご飯をそろえた食事です。

■満腹感が得られる食事とは
・そしゃくと食事時間
満腹状態を脳に知らせるシグナルは、食べ始めてから15~20分程度たってから届くといわれています。時間をかけて食事できるよう、切り方や調理法も工夫すると良いでしょう。ご飯はよくかむと甘味が出てくるため、味の変化もそしゃく回数の指標にできます。

・視覚で満足
単品料理よりも、品数が多く色合いもカラフルな食卓は、見た目にも満足感があり、満腹感にもつながりやすいといわれています。ご飯には相性の良いおかずが多い上、食塩も含んでいないため、健康を意識した献立を組み立てやすくなります。

・栄養バランスの取れた食事
食物繊維を含む食べ物は、よくそしゃくできるとともに、水分を含んで胃腸の中で膨張します。また、消化に時間がかかる高タンパク質の食べ物は腹持ちが良いといわれています。他にも糖質・脂質・ビタミン・ミネラルなど、体が必要とする栄養素をそろえることで充足され、満足感を得やすいと考えられます。

・程よい水分を
満腹感を得るためには程よい水分が必要ですが、食事中の飲み物の大量摂取は消化にも影響を及ぼしてしまいます。ご飯には水分が多く含まれており、食事中の水分摂取に役立ちます。

このようにご飯を中心とした栄養バランスの良い食事は満腹感を得やすいといえます。特に、そしゃく回数が多く血糖値の上昇が緩やかな玄米は腹持ちが良いとされています。

大槻 万須美(おおつき ますみ)  楽しく食べて健康に。食の大切さを正しく伝えるため、ママと乳幼児のための料理教室やアスリートの食事指導、特定保健指導など幅広く活動。

JA広報通信9月号より

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