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食事のマナーの始めどき【JAコラム】

2021年05月22日コラム

食育インストラクター●岡村麻純

息子はこの春、小学校に入学。うれしいような成長の早さに寂しいような気持ちです。そんな年齢になると、食事に対しても、残さず食べたね、だけでなくきれいに食べること、マナーを身に付けていくことが必要になってきます。

家族で食事をする回数は1日2回としても、週に14回。マナーを学ぶには十分な時間があります。しかし、食事は家族だんらんの時間。厳しく言い過ぎて、食事が楽しい時間ではなくなってしまったら意味がありません。そこで、わが家では、学んでほしいマナーを項目分けして、1週間で一つ、身に付けてもらうように心掛けています。

まずは姿勢。食事中の姿勢は全てのマナーの基本です。背筋を伸ばして寄り掛からずに食べる。この項目にチャレンジする週には、息子には「いただきますの前に、テーブルと体の間に握りこぶし1個分が空いているか確認してね」と伝え、そこだけ毎日やってもらいました。1週間たつとなんとなく座る前に姿勢を意識する癖が付いていました。そうしたら、次の項目。これまで、食事中、箸とスプーンを使っていましたが、箸だけに変更。ご飯の最後の1粒まできれいに箸で取る練習をしました。こちらはゲーム感覚で大喜び。そして次の週は、お茶わんの持ち方を伝え、お茶わんと汁物のおわんは必ず手に持って食べる、その次の週は、箸を取るとき、置くときの持ち替え方など、1週間に一つだけ意識してもらいました。さらに、お休みの日に、洋食のメニューの日を決めて、ナイフとフォーク、スープスプーンだけを並べてイベントのようにして練習しました。子どもたちも、きれいに切れたよ! どこから切るの? といつもと違う食卓に楽しそうにしていました。

食事のマナーは習慣です。毎日毎日繰り返すことで自然と身に付いていきます。見守る大人も、あせらず、ゆっくり優しく伝えていけたらと思っています。

岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。
公式ブログ:https://ameblo.jp/masumiokamura/

JA広報通信4月号より

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