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朝の黒豆【JAコラム】

2021年06月19日コラム

食育インストラクター●岡村麻純

とある時代劇を見ていたら、将軍が幼少期に、「立派な人になるために、毎日黒豆を食べよ」と言われる場面がありました。その話をしたら、黒豆が大好きな息子が、「僕も毎日食べることにする」と、その日から毎朝の黒豆が習慣となりました。一度にたっぷりと煮て、小分けに冷凍し、毎日少しずつ出すので親の負担も少なくおかずが1品増えて助かっています。

そもそも黒豆とは、正式名は黒大豆といって大豆の一種です。大豆は種皮の色によって、黄色、黒、緑などあり品種の多いお豆です。時代劇にも登場したように、黒豆は一説には平安時代から食べられていたようですが、その頃から一般的な大豆が黄色大豆、そして薬学で出てくる大豆は黒色大豆とされていたそうです。

お正月のおせち料理に登場する黒豆。マメに働けるようにと、黒色によって邪気をはらうところから無病息災を願って食べられますが、黒豆の魅力は願いだけではありません。黒豆には全ての必須アミノ酸を含むタンパク質が豊富で、抗酸化作用があり風邪予防にもなるポリフェノール、食物繊維も豊富です。また、成長期の子どもには不可欠なカルシウムも豆類の中で最も多く含まれます。糖質や脂質をエネルギーに転換するのを手伝うビタミンB1、B2も多く、さらには、子どもの脳の発達のために不足してはいけない鉄分がたくさん含まれています。

現代では、日本の食卓には、海外からの食文化も一般的に並ぶようになりました。その結果、日本では脂質の過剰摂取が急速に増えてしまいました。そこで、脂質、糖質、タンパク質の三つのバランスが良い豆類はむしろ現代の日本にこそ必要な食材のように思います。薬とまで評された黒豆を、年に1度しか食べないのではもったいない。息子も、毎朝の黒豆で、立派な将軍のように、とまではいいませんが、元気に育ってくれたらと願います。

岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。
公式ブログ:https://ameblo.jp/masumiokamura/

JA広報通信5月号より

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